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      <title>TABUCHI YOSHIO&apos;s ESSAY</title>
      <link>http://www.firesidestove.com/tabuchi_column/</link>
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      <language>ja</language>
      <copyright>Copyright 2007</copyright>
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         <title>Vol.2薪ストーブとカッパーケトル</title>
         <description><![CDATA[<h2 style="text-align:center"><img src="../../images/vol.2_title.gif" width="600" height="93" alt="薪ストーブとカッパーケトル"/></h2>
<h3 style="text-align:center"><img src="../../images/02-01.jpg" width="620" height="766" alt=""/></h3>
<p style="line-height:200%;
font-size:medium;
padding-left:80px;
padding-right:80px;">　寒山の春…。或る朝、枯れ葉に埋まっている庭の日溜まりに綺麗な紫があることに気づく。「なんだろう？」と思ってその色をみつめる。クロッカスの花の蕾がふくらんでいる！　もしかしたら…と思ってムスカリの花壇をのぞき込んでみる。すると、冬越しした葉叢（はむら）の付け根に花の蕾を発見する。今年最初に花の色を見た瞬間の嬉しさは、会いたかった女（ひと）に或る日偶然街角で出会ったときのそれに似ている…。
　やがて、ヒマラヤン・ピリムローズが真ん丸いピンク色のボンボリを灯す。水仙がレモンイエローの笑顔で微笑む。チューリップの蕾がふくらむ。そして、スモモの白い花が甘い香りを春風に乗せる。そうなれば、春はもう日捲りのカレンダーのよう。山桜咲き、リンゴの花の蕾がほころび、木立の新緑が窓ガラスをもえぎ色に染めていく。
　この寒い山里で２５度目の冬を数えて、またの春。季節は春たけなわだが、気がついてみれば人生の夕暮れについて思いを巡らさなければならない齢（よわい）になった。人生は思っていたより長くて、「どんな人生も容易くはないんだ」と今頃になって悟っている。
　誰でもが、自分の生活を向上をさせたいと願っている。だが、貧乏を追い抜く貯金通帳には恵まれ難く、そうは容易く生活の向上を果たすことはできない。では、どうすればいいのだろうか？　で、アサヒのステタイニーボトル片手にソファーに寝そべって、好きなメジャーリーグのベースボールゲームをテレビ観戦しながら考えた。「いつまでたっても生活が向上しないんだったら、生活に対する態度を向上させるしかないな。それだったら、金がかかることではないから、できるかもしれない…。そうだよ、絶対にそうだ！　カッパーケトルがそう言ってる」と。<br />
<img src="../../images/02-02.jpg" width="266" height="383" alt="薪" align="left" vapace="20"hspace="10" />
去年、大小二つのカッパーケトルを買った。１９世紀にストーブトップで愛用されていた銅製の湯沸かしをリストアーした物だ。円錐形のクラシカルなデザインが気に入ったし、アンコールのストーブトップに似合うとおもった。
　秋からずっと、大小二つのこのケトルはストーブトップに置かれつづけた。両手使いのハンドルなので使い勝手が良かった。ストーブトップでいつも熱い湯がたぎっているのは素敵なことだ！　「この家の生活が向上した」と感じた。とにかく便利なのである。好きな紅茶をいれるとき。食事の用意をするとき。食後に食器を洗うとき等々。熱い湯がいつも潤沢にある便利さと豊かさを数え上げてみれば、枚挙にいとまがない。少し温くなった湯に浸かるときにもケトルをぶら下げていく。５リットルの熱湯を湯船に注げば、結構いい湯加減になるものだ。それからもうひとつ、ケトルの湯には有り難いことがある。それは、ストーブトップで沸かした湯は“柔らかくて美味しい”ということである。
　さて、問題の核心に入ろう。ここで問題にしたいのは、熱湯のコストだ！　つまり、ストーブトップで沸かす湯のエネルギーコストはフリー（ただ）だという事実である。では、５リットルの湯をプロパンガスのレンジで沸かすにはいくらかかるのだろうか？
　小雪舞う冬の日の徒然なるままに、電卓で計算してみた。その日の水道の水温は４℃だった。ケトルに５リットルの水を入れた。ガスレンジでケトルの湯が沸騰するまで２５分の時間を要した。そこでガスを止めてメーターをチェック。そのコストを計算してみた。３５円というエネルギーコストがはじき出された！
　大きい方のカッパーケトルなら、５リットルの湯がたぎっても噴きこぼれない。そのときのアンコールの火力によるが、だいたい１時間で熱湯になる。ということは、アンコールのストーブトップで１日５０リットルの熱湯を楽々湧かすことができる。プロパンガスのコストにすれば、１日３５０円。１ヶ月１０，５００円！　寒山のこの家でアンコールの火が消えるのは７月と８月の二ヶ月間だけだ。
　結論。グランマーカッパーケトルがこの冬にわたしに教えてくれたことはこういうことです。「節約とは、ケチをすることではない。気の利いた道具への気の利いた出費が、自分のビール代を肩代わりしてくれるかもしれない。物より心だ、なんて言う奴は嘘つきだ。買いなさい。心ある道具を買いなさい」ということだ。<br />
</p>
<h3 style="text-align:center"><img src="../../images/02-03.jpg" width="620" height="476" alt=""/></h3>]]></description>
         <link>http://www.firesidestove.com/tabuchi_column/2007/04/vol2.html</link>
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         <pubDate>Sun, 01 Apr 2007 11:43:28 +0900</pubDate>
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         <title>Vol.1ViVaアンコール!きみは素晴らしい。きみと一緒なら寒山の冬も暖かい</title>
         <description><![CDATA[<h2 style="text-align:center"><img src="../../images/vol.1_title.gif" width="600" height="132" alt="ViVaアンコール!きみは素晴らしい。きみと一緒なら寒山の冬も暖かい"/></h2>
<h3 style="text-align:center"><img src="../../images/01-01.jpg" width="620" height="420" alt=""/></h3>
<p style="line-height:200%;
font-size:medium;
padding-left:80px;
padding-right:80px;">　１月。過ぎた年を回顧し、やがて巡る新しい１年に思いを巡らせる月。January はJanus（ジェイナス＝ヤヌス）から名付けられた。ヤヌスは一つの頭に髭の生えた二つの顔が背中合わせになって、それぞれ反対の方向を向いている古代ローマの双面神。<br />
　新年おめでとう。我が家のアンコールとイントレピット、今年もよろしく。<br />
　我が寒山は、中部高地に位置する日本で一番標高の高い山里。ここの冬は、雪は多くなくて、乾いて凍った風が吹く高地砂漠のよう。それでも年が明けれは、雪に閉ざされる。
　乾いた雪が凍った風に舞う。雪原からブリザード（地吹雪）が吹きつけてくる。ブリザードには通り道がある。そこは、まるでスノーガンが雪を吐き出しているよう。その一つの道が、庭の入り口を通っている。朝、そこの雪を掻いても、午後にはまた雪が吹き溜まる。では、どうすればいいか？　答え。そんな時には、除雪を諦めて雪に閉ざせれてしまうことだ。村道までの道も、すぐに雪に閉ざされるだろう。でも、べつにー。車を村道まで移動しておいた。郵便局と宅配便のオフィスに電話して、その車の座席に配達しておいてくれればいいと伝えた。<br />
　雪に閉ざせれる冬も素敵だ。ここは今、雪深いバーモントのグリーンマウンテンのよう…。居ながらにして我々は今、冬のアウトドア・アクティビティーを毎日楽しむことができる。不便さと引き替えに我々は今、誰にも煩わされない自由を謳歌している！　「そうは言っても、やっぱり不便でしょっ…」人はそう思っている。しかし、「全然！」と本人たちは考えている。バーモントメイドの素敵なスノーシューがある。スレッド（橇）はメインメイドだもんね。このくらいの雪は平気さ。望むところだよ。安く暮らそうとか、リゾート的に暮らそうとか思って、ここに来たわけではない。この寒い山でなら、四季を通じて好きなアウトドアライフの機会に恵まれるだろうと思ったからここに移動してきた。
<img src="../../images/01-02.jpg" width="266" height="400" alt="薪" align="left" vapace="20"hspace="10" />
スノーシューを履いて、スレッドに薪を積んで運ぶ。庭の薪小屋から勝手口までは５０メートル余り。それを何回か繰り返せば、スレッドが滑り始める。一輪車で運ぶよりも楽に薪を運ぶことができる。そして、楽しい。「これだ！　これがやりたくてここに来たのだ」とわたしは思う。そうだ。ここに来たもうひとつの理由、それはこの寒い山でなら、薪ストーブを思いっ切り焚くことができるだろうと考えたからだ。<br />
　冬を数えて、人はまた一つ年を重ねていく。わたしは薪ストーブを焚きながら、この森の片隅で２５回目の冬を数えている。そして,
こう思う。「人生は思っていたよりも長くて、どんな人生も容易くはない」と。人生は勝ち負けの競争ではない。自分らしく、よりよく生きることが大切なのだ。<br />
　アンコールとイントレピットに出会えてよかった。きみたちがいてくれれば、どんな冬も寂しくはない。毎年の薪作りは重労働だが、御陰で運動不足も退屈もない。時代は目まぐるしく変化しつづけていく。そんな厄介な時代の波に翻弄され易い人生だが、冬の海で波乗りを楽しむサーファーのように、わたしはこの寒い山の冬と戯れている。　<br />　
　Balance is everything. サーフィンもクライミングも人生もこの宇宙も、バランスが全てだ。時代がハイテクなものになっていけばいくほど、その意味と輝きを増していくカウンターバランス（均衡勢力）。それが薪ストーブなのだと信じている。<br />
</p>
<h3 style="text-align:center"><img src="../../images/01-03.jpg" width="620" height="409" alt=""/></h3>]]></description>
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         <pubDate>Mon, 01 Jan 2007 00:00:00 +0900</pubDate>
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