薪の種類
温度や燃焼時間を調節するために、大きく分けて3種類を用意します。
薪を使い分けることで、薪ストーブの温度や燃焼時間を調節しやすくなります。
■ 焚き付け用の細い薪(直径約2cm前後)
■ 中くらいの薪(直径約5cm前後)
■ 長い時間燃やす為の太い薪(直径約10cm前後)
針葉樹、広葉樹どちらも燃やせる
薪ストーブに針葉樹は向かないと言われることがありますが、十分乾燥させればどの樹種も薪として使用できます。
一般的に密度の高い広葉樹は火持ちがよく、暖める力が高いのが特徴です。一方、針葉樹は広葉樹に比べ密度が低いため、薪割りがしやすく運搬も楽です。着火性が高いので焚き付けにも向いています。針葉樹と広葉樹を混ぜて使用するなど、用途に合わせた使い分けが有効です。
樹種比較表
薪の状態
理想的な水分含有率は20%以下
切られてすぐの生木は、その50%が水分です。その木を薪として燃やすには20%以下まで乾燥させることが大切になります。
十分に乾燥していない薪ではストーブの性能を十分に引き出せません。暖まりにくい上に、燃やすとクレオソートやススが発生しやすくなり、煙突掃除をこまめに行わなければ煙突火災の原因にもなりかねません。
薪は割られることにより空気に触れる表面積が大きくなるため、より早く乾燥させることができます。割った薪は風通しが良く雨の当たらない屋根の下で、少なくとも1年間は乾燥させてください。
水分含有量によるエネルギーロス
水分の含有率は、完全に乾燥している薪の重さに対する水分の重さで測られます。燃焼過程で薪に含む水分を蒸発させるため、水分含有量が高い薪ほど燃焼エネルギーが奪われます。
人工乾燥した薪の総エネルギー量は、理論上1kg当たり4,800kcalです。自然乾燥の薪は水分を含んでいますので、実際の燃焼エネルギーは次のように考えられます。
一般的な薪の発熱量(1kgあたり)
● 人工乾燥薪 約 4,800kcal
● 水分含有 20% 約 3,800kcal
● 水分含有 50% 約 2,300kcal
自然の薪以外は燃やさない
乾燥した自然の薪以外は燃やしてはいけません。
火災の原因になるガソリン、ガスはもちろんのこと、プラスチック、紙、さらに化学物質や塩分が含まれている薪は有毒物質が発生し健康に害を及ぼすほか、ストーブや煙突の破損の原因となります。